読書「最後のユニコーン」

自転車仲間がブログに読書の感想を投稿しているので、放置していたブログを利用してマネすることにしました。

私が久々に読んだ本「最後のユニコーン」の感想をここに書き残しておきます。


<作品紹介より>

タンポポの毛のようなたてがみと貝殻色に光る角を持つ、この世界で最も美しい生き物ユニコーン。なぜ、彼らは世界中から姿を消してしまったのか……?

蝶が残していった謎の言葉<赤い牡牛>を手掛かりに、この世界で最後のユニコーンは、仲間を求めて旅に出た。だが、このいくたの危難に満ちた探索こそ、彼女にとって再び純粋なユニコーンには戻れぬ大いなる試練の旅だった!


この本をタダの「ファンタジー小説」カテゴリの本です、と言うとどこかチープになってしまい気が引けるため、「幻想小説」と呼ばれるのが相応しいと思います。

とにかく不思議な作品で、説明するのは非常に難しいです。

(ならなぜ、初めて感想を書く本にこれを選んだ!?というツッコミは無しで)

翻訳者は「この作品の中に明確な形での寓意を読み取ろうとは思わない。登場人物たちがあまりにも自分の立ち位置を知り過ぎており、それゆえに全体が幾層にも積み重ねられた虚構と現実で構成され、とても簡単な意味を見つけられそうにないと思っているから」と言っているように、この本を詳しく説明しようとするのは野暮だと思います。

私は、とにかく何かを感じ取るので手一杯だったのですが、何か感想を書いてみよう!と思わずにはいられないほど、とにかく素晴らしい本でした。

ユニコーンとは私達にとって架空の存在であり、一般的には無垢で気高いイメージを持っている人が多いと思います。本書のユニコーンもそのような存在であり、「ユニコーンにとって美しいと言えるものはこの世界にほとんどないでしょう」と登場人物からも言われます。

ユニコーンの他には魔術師や盗賊、冷酷な王、英雄、市民という存在が登場し、話は進んでゆきます。これらの登場人物全ては普通の人間なら誰もが持っている各種側面であり、ユニコーンのような側面も誰の中にも存在するものでしょう。

私がひとつ気づけた点としては、物語が進むにつれて、あらゆる登場人物は、本来の存在とまったく逆の存在に入れ替わるという点です。それはユニコーンも例外ではありません。

それゆえに「最後のユニコーン」は架空の物語のはずなのに、私達が生きる世界や人間の人生そのものがどこか的確に描かれているように感じ、とても他人事には思えず、この世界に引き込まれるんだと思います。

読む前と後で世界の見え方が本当に変わったように思える本に久々に会った気がします。

次はこの作者が憧れてたというガルシア・マルケスの本を読むつもりです。

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