初心者のいきなりツールド・おきなわ市民140km挑戦記【学校坂~宮城関門】

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©allsports.jp

つづきです。

学校坂

学校坂で筆者の脚は完全に大破、心も大破。

流石にもうDNFかなぁ・・・と思いましたが、周囲に運営スタッフらしき人はおらず。

筆者のように道端で完全に終了しちゃっている人達はおそらく、関門時刻を過ぎてからトラックで回収されるのでしょう。

ですが関門時間までその場でじっと待つのは性に合わないし、進めるところまで進むことにします。

ここで気付けのために、ジェルボトルを使うことにします。

中身はメイタンゴールドにグリコのBCAAをぶち込んだもの。

気休めでもいいので、カフェインの強心作用とBCAAの筋肉分解を防ぐ効果に期待します。

本当はゴールの手前20km地点あたりで使う予定だったですが、最早それどころではありません。

これで体に””気合が入ったはず。

此処を乗り越えられなければ意味が無いので、攣り状態からの回復のためにボトルに入っているスポーツドリンクも惜しみなく飲みます。

そして現時刻とここまでの平均時速を確認。

ここまで下り道だったおかげで、多少の時間的損失で済んでいるはず。

ここはロードバイクを引いて歩きながら学校坂を乗り越えることも一瞬考えましたが、”学校坂”は割と長かったはずなので、歩いてしまうと時間をかなり損失することになります。

やはりここは気合で乗り越えるしかなさそうだ。

此処さえ・・・此処さえ乗り切れば下り基調になって多少は楽になるはず・・・!

メイタンゴールドをキメたから何とか乗り越えられるはずだと信じて再びシューズをペダルにセット。

脚は攣ったままの状態ですが、一応ペダルは回せる、軽く踏む程度はできました。

が、パワーは210[W]程度、パワーウェイトレシオで3倍ちょっとくらいしか出せません。

心拍数的には大分余裕があるのですが、それ以上パワーを出そうとすると恐らく再び太ももが激しく攣ります。

一応進んでいる程度のペースで黙々とペダルを回し続けます。

何とか2kmほど登ると斜度が緩くなったので、学校坂のヤマ場は乗り越えたようだ。

しかし斜度が緩くなっても脚は大破したままなのでペースは相変わらず。

後続の人達に次々と追い抜かれていきます。

途中、列車に乗ることを試みますが、乗るための踏み込み、パワー不足で列車に付くことすらできません。

これが本当の地獄か・・・

もはや普段のサイクリングペースで走ることすら困難です。

脚が攣るまでは最初から最後まで平均速度30km/hくらいで走るつもりだったのですが、とんだ思い違いでした。

余程の力が無い限り、レース後半まで前半のペースを維持できる訳がありません。

サイコンに表示されている平均速度は徐々に下がる一方で、時間も無慈悲に流れていきますが、走行距離は全然伸びず。

レース前に考えていたペース配分が非現実だったことに気づいて焦りを感じ始めますが、やはりペースを上げられる訳もなく。

しかし前に進むしかありません。

孤独な闘いは続きます。

攣りっぱなしの脚をこれ以上激しく攣らせてしまわないように、ペダリングに全意識を集中させ黙々と漕ぎます。

景色などまったく目に入ってきません。

途中、物凄い速度で数人が通過していきましたが、おそらく市民210kmのトップ集団でしょうか。

この地点でこの速度とか信じられません・・・

市民210kmを走っている人達は本当に化け物ですね

そう思った瞬間でした。

黙々と漕いでいると、いつのまにか下りが始まりました。

永遠に続くように感じた学校坂も終わったようだ。

気持ちが少しだけ上向きます。

ここからは下り基調のはずだから、少しはペースが上げられるはずだ!

学校坂~宮城関門

学校坂後の下りで付いた速度を利用して、今度は何とか後続の列車に飛び乗ることに成功。

10人程度の列車に紛れてそのまま進みます。

学校坂の後は下り基調の道ではあるのですが、ここも勢いだけでは乗り越えられない登り返しが繰り返されます。

なので思うようにペースを上げられているようには感じれませんが、いちおう完走できそうな感じでは進めています。

が、ここでとうとう左脚の太もも内側も攣り始めます。

下りで脚の攣り状態は多少の回復はするのですが、少しでも登り返しがあればその度に脚が攣っている状態。

しかもボトルの水も尽きた・・・

しかし折角乗れた列車から千切れてしまう訳にはいきません。

千切れてしまった場合はおそらく完走は不可能になります。

登り返しの度に、太ももの攣りが繰り返されるのに何とか耐えながら列車に付いていきます。

脚が攣りに耐えている内に”攣る”状態にも程度があることに気づきます。

平坦や登り始めだと小程度の攣り、完全に登りになっても200[W]前後なら中程度の攣りで済む。

たぶん閾値パワー付近が続いたり、踏み続けてしまうと激しく脚が攣ってしまう。

普久川の登り2回目での頂上付近や学校坂の入り口で脚を地面に着いてしまったときのように脚を完全に大破させなければ・・・小破、中破程度の被害で抑えられることができればペダルを回し続けることは可能。

しかし集団のペースは今の筆者の脚にとってはキツかったようで、何回目かの登り返しで再び脚が大破、また脚を地面についてしまいます。

たった標高差10mくらいの登り返しなのに・・・

ヤケクソでロードバイクから降りて、歩いて乗り越えることを試みます。

が、今度は少し歩いただけで両足のハムストリングが攣り掛ける。

脚は完全に終わっています。

ドリンクも尽きてます。

小銭持ってくればよかった・・・

本気でそう思いました。

小銭があれば、途中何度か見かけた自販機で間違いなく飲み物買ってましたね。

次の補給所は何処だ・・・

偶然にも、その登り返しには地元のボランティアスタッフがいました。

休憩のため、補給所の場所が知りたかったのでボランティアスタッフに話し掛けます。

筆者「次の補給所までどのくらいですかね?」

スタッフ「え~と、15km先くらいかな?」

筆者「結構距離ありますね(絶望)」

ここからあと15kmくらいはドリンク無しで進まなければいけないことがわかりました。

しかしこの先の登り返しに耐えられる気がしない。

既に単独だと完走できるペースで走ることが不可能。

もう完走は無理ですね。

ただ脚はまだ辛うじて動くので下を向きながらでも登り始めます。

すると少し進んだところで見たことのある袋が道路に落ちています。

このとき何故か立ち止まって拾ってしまいました。

落ちていたのはメイタンの2RUN、しかも中身が入っていますね。

誰かがポケットから取り出そうした際に落としてしまったのでしょう。

迷わず袋を開けて中身を飲みます。

ここでまさかの拾い食い。

少し先には紫色の液体が大量に詰まったボトルも。

これも拾って迷わず使用。

そう、全ては完走するため。

品性など一瞬で捨てました。

品性は後でも取り戻せるが、ツールドおきなわの今この瞬間は取り戻すことができません。

危険行為以外なら、もう手段など選んでいられません。

補給のおかげで、肉体的にも精神的にも再びエンジンが掛かってきます。

まだ関門で足切りにされた訳ではないので本当の限界まで進むのみです。

1mmでも前に進むんや!

つづく

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